40歳への目標を

熱海で暮らして半年、6月からは東京の家に泊まることもなくなり、移住という目標は達成できたのではないかと思います。11月までには東京の家の光熱費の請求も終わるので、来年の1月を目処に次の目標はリアル13万円生活を目指しています。節約するというのもちょっと楽しくなってきました。

家の売却額が決まり(詳細は別の記事にします)、会社の無借金にするための資金と今の家の修繕費を差し引いて、400万円ほど手元に残る計算。これを次の目標、大学院の学費にすることにしました。国立しか無理だと思ってましたが、私立でも行ける計算だが、まぁ、通い慣れた筑波大に戻るかな。

いつか行きたいと想い続けて10年くらいでしようか。専門的にアーチェリーを研究したいと。ということで大学の研究科に連絡をとり、受験に向けての準備に何が必要か聞いてきました。青の部分はできているが、受験までに赤の部分までを完成させる必要があるとのこと。もっと具体的に言えば、先行研究を読み込んで、「したいこと」と「できること」を整理して、研究計画書を書くことを必要とのことでした…しかし、論文は全部ネットで読めるわけではなく、国立国会図書にまた通うことになりそうです…東京にいる時にやっておけばよかった。

今から準備して、2023/7、2024/7のどちらで受験しようかなと思っています。目標がないとだらだら生きてしまうので、新しい目標を設定して頑張ります!

暇と退屈の倫理学 ものすごい伏線回収

まぁまぁ、長い本でした。508ページ。船旅の途中で読み終えました。なにか一つの理論ではないなと途中で思ったのですが、あとがきで、いくつかの大学での講義がもとになっていると聞き継ぎ接ぎ感に納得。

最後の最後まで読み批判的な感想を書こうとしたのですが、最後の最後で(著者ではない方による)伏線の回収があり、なんとも言えない感情です。

贅沢とは、人間とは、から入っていき、ハイデガーの退屈から本筋を攻めていくのですが、彼のいう退屈の第二形式が理解できない。

「楽しいパーティだった、しかし、帰宅すると、私は気がつく。私は今晩、この招待に際し、本当は退屈していたのだ、と。」

…何を言っているのか全くわからないです。となると、もうここからの話は理解はできないのですが、一応、理論だっているので最後まで読み進めるはしました。はぁ、時間を無駄にした(退屈ではなかった)と思ったのですが、508ページ中の505ページの小さな注で、まさかの伏線が回収されるのだ。

注13 そのような家庭環境にいる場合、子供は常に緊急事態を生きている。子供は想像を絶するサリエンシー(saliency)に晒されながら、やがて落ち着いた時間そのものに耐えられなくなってしまう。痛む記憶ばかりが頭を占めていて、それがすぐ現れるからである。ハイデガーの退屈の第二形式を生きられるようになることが回復なのだと語った。「なんとなく暇で、なんとなく寂しいけど、こんなもんかな…」と思えることが回復である。

  • 「その後の不自由 ー 嵐のあとを生きる人たち」 上岡陽江 + 大嶋栄子

とまさかの、人の本の引用で、第二形式を理解できない自分の疑問を回収するとは…陸に戻ったら、その本を探してみます。次の課題ができたので900円の価値はありましたね。

よくよく考えれば航路なのだから当然ですが、福島原発を直接目にする日が来るとは。。

貧乏旅 大阪へ

青春18切符で大阪へ。7:26の電車に乗り、7時間で、15:30頃に到着。長かったが、ほぼ始発の電車だったので、全行程で座れて特に困難なポイントはなく。

途中、大垣駅で乗り換えが25分あったので降りて、名物、水まんじゆう

金蝶園総本家 大垣駅前本店

まさかの並ぶほどの人気
大阪駅から徒歩で梅田芸術劇場へ。本日のメイン、雪組公演。
ホテルはなん3000円未満!
頼んだものほぼなかった串カツ屋にw 味は美味しい

串乃助

からの近所のシガーバーへ

スーペル ノーバ 淀屋橋店

からの老舗のオーラをまとうバーに
まさかのニッカがされた設立された場所でした。

The Court

両方のバーともに喫煙可でしたが、近年の喫煙と禁煙を厳密に分ける流れはいいと思います。面倒な客にあわなくなりました。

倒れている人が…まぁ、暖かいから大丈夫でしょう
以上の理由により、冬の筑波では酔っ払いは放置しない伝統があります
翌日の予定は白紙に…
帰りもほぼ始発でゆったり
名古屋で降りて、名古屋にしかないチョコ屋さん

ミッシェル・ブランJR名古屋高島屋

往復15時間、持っていった2冊とも読破しました。電車代往復5000円、宿泊3000円で、食事代は…まぁ、いいとして、8000円の楽しい貧乏旅でした。

年収200万円生活も悪くないと思うけどな。では。

習作 A.C.プーシキン 漁師と魚の物語

大作(300ページ予定)を翻訳にあたり、習作として、日本語未翻訳の文豪プーシキンが書いた絵本(イラストは別の人)を翻訳してみました。PDFで20ページです。すぐに読めるので、よかったら呼んでみてください♡

プーシキンが『漁師と魚の物語』を出版 (外部サイト)

漁師と魚の物語(PDF 山口訳 2022年 2MB)

読んでない本を…2

この本、冒頭、「本を読むことは、本を読まないことと表裏一体である。(P.27)」とよくわからない方向から語られる。

新しいカテゴリーとして読書を追加しました。

からのモンテーニュの「人はよく私の書いたものを私に向かって引用するが、私自身はそれが自分のものであると気が付かない(P.99)」という、読む以前に書いた人間すら「読むことができていない」ということ。

ハムレットをどのパラダイムで理解するのか。

デンマークの王子ハムレットが、父王を毒殺して王位に就き、母を妃とした叔父に復讐する物語

ハムレット - wikiより

この話には父の亡霊なるものが登場するのですが、これをフィクションとして読めば楽しめる、ノンフィクションとすれば非合理的で酔っ払いが書いたものかと思うかもしれないし、ミステリーだとしたら、犯人が「亡霊でした」じゃ、読者の多くは納得しないだろう(P.136あたり)。

極端に言えば、批評は、作品ともはやなんの関係も持たないとき、理想的な形式にたどり着く。…中略…批評の対象は作品ではなく、批評家自身なのである(P.260)。

この本、どこに着地するのかと思えば、最終的には、

教育が書物を脱神聖化するという教育本楽の役割を十分果たさないので、学生たちは自分たちの本を書く権利が自分たちにあるとは思わない。…中略…本を丸暗記させられたり、本に「何が書いてあるか」を言わされたりすることで、想像力が最も必要とされている場面で想像力に訴えることを自らに禁じている。

P.272

日本で幅広く行われている教育方法に対する批判で終わる。読むという行為が想像する行為である以上、読まなくても想像によって、本を読まずとも語れるということなのでしょう。まぁ、分かります。上で自分もハムレット読まずにハムレット語ってますし。

一点、最後の訳者あとがきが25ページもあってうざい…君の本ではないよ。